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南アフリカでは２０２４年５月２９日に選挙が行われます。1994年、南アフリカ初の全人種が参加した普通選挙を経て南アフリカ初黒人大統領に就任したネルソンマンデラ元大統領以降、ＡＮＣが、選挙に勝ち続けていますが、近年、汚職問題や計画停電等を筆頭に支持率が低迷しているので、今年の選挙は大混乱になる事が予想されています。そんな南アフリカの政治事情ですが、主力の政党をわかりやすく紹介いたします。
ANC (African National Congress)
- 党首：シリル・ラマポーザ（Cyril Ramaphosa）
- 設立年：1912年1月8日設立。1990年2月3日合法化
- 議席数：230席（２０２４年５月）
アフリカ民族会議（African National Congress, ANC)は、南アフリカ共和国の政党、ブラック・ナショナリズムの団体です。議長（党首）は、シリル・ラマポーザ（第14代）現大統領です。２０２４年５月現在、南アフリカ共和国の議会の両院の1番目に大きい党です。
概説
1912年に南アフリカ政府の原住民土地法に反対する都市知識層を中心とした黒人解放運動組織・南アフリカ先住民民族会議（SANNC）として発足し、1923年にアフリカ民族会議（African National Congress, ANC)に改名されました。マハトマ・ガンディーの影響を受けて非暴力主義に立ち、反アパルトヘイトや黒人の人権擁護の中心的な団体として消極的な抵抗運動を行っていましたが、1948年にアパルトヘイト政策の強化に向かった国民党に対して武力闘争の路線へシフトしました。シャープビル虐殺事件以降は非合法化され、拠点を海外に移し反人種運動を行いました。シャープビル虐殺をきっかけにANCの軍隊に当たるウムコントゥ・ウェ・シズウェ（民族の槍）が発足し、1969年に武力闘争を宣し、1970年代より都市部におけるゲリラ戦も展開し、獄中のネルソン・マンデラをシンボルに白人政権のアパルトヘイト政策に対して果敢な闘争を繰り広げました。黒人の参加による民主的な全人種参加選挙による国会が召集された1994年5月以降、同国の与党である。ただしこの選挙で同党は黒人票の90%を獲得したと推定され圧倒的な強さを見せたが、単独で憲法を制定できる2/3には届かなかった。しかし大統領に選出されたマンデラは民族和解・協調を呼びかけ、アパルトヘイト体制下での白人・黒人との対立や格差の是正、黒人各部族間の対立の解消、経済制裁による経済不況からの回復に努めた。
DA (Democratic Alliance)
- 党首：ジョン・スティーンハイゼン（John Steenhuisen）
- 設立年：２０００年２月
- 議席数：８４席（２０２４年５月）
民主連合（Democratic Alliance）は、南アフリカ共和国の政党です。党首は、ジョン・スティーンハイゼンです。２０２４年５月現在南アフリカ共和国の議会の両院の2番目に大きい党です。
概説
DAのルーツはアパルトヘイト時代に白人リベラル政党（アパルトヘイトと共産主義の両方に反対し、自由主義と個人主義を支持）として活動してきた進歩党です。アフリカ民族会議（ANC）に次ぐ議席を持つ政党で、ケープタウンに本部を置きます。主に南西部の人々(白人やカラード)に支持が高く、ケープタウン市議会ではANCを抑えて第1党であるが、「白人支配政党」と揶揄されることが多く、民主化後の10数年間はDA支持者の大半が白人であったが、近年は、カラードにも支持が拡大しており、黒人の党首も誕生していますが、DAが選挙に勝つとアパルトヘイトが戻ってくると考えている人々も多く、黒人の支持率は低いです。
EFF (Economic Freedom Fighters)
- 党首：ジュリアス・マレマ（Julius Malema）
- 設立年：２０１３年
- 議席数：４４席（２０２４年５月）
経済自由戦士(EFF)は、2013年に南アフリカで結成された過激で戦闘的な経済解放運動です。アフリカ民族会議(ANC)の元メンバーであるジュリアス・マレマらによって設立され、左翼、反資本主義、反帝国主義の運動を標榜しています。現在南アフリカ共和国の議会の両院の3番目に大きい党であり、南アフリカの9つの州議会のうち3つの公式野党です。
概説
2013年7月26日にソウェトで行われた記者会見で、ジュリアス・マレマは新党の党員数は1000人を超え、独立選挙委員会(IEC)への登録に必要な500人の2倍になったと発表しました。 EFFは、2013年9月にFF Plussによる登録に対する異議申し立てが却下された後、IECに登録されました。2015年、EFFはラッキー・トワラ議員を停職処分とし、ムフォ・ラマカツァ議員、アンディル・ムンクシタマ議員、カニシレ・リッチフィールド・チャバララ議員の3人を除名しました。ムンクシタマはブラック・ファースト・ランド・ファースト(BLF)という独自の政党を結成し、リッチフィールド・チャバララは統一民主運動に加わりました。ジュリアス・マレマは、権力を固めるために党批判者を粛清し、党を鉄の拳で支配したと、元党員から非難されています。ジュリアス・マレマは記者会見でこの批判を認め、党はもっと規律の悪い党員を追放すべきだったと反省の念を語りました。
近年の活動としては、2015年8月6日、EFFはジェイコブ・ズマ（元大統領、現MK党首）に対する「#PayBackTheMoney」キャンペーンの憲法裁判所への提訴を確保したと発表し、この事件は2016年2月9日に審理されました。この判決は、モグン・モグン裁判長によって発表され、当時の大統領は、バレカ・ムベテ国会議長とともに、南アフリカ憲法に違反したと述べました。
FF Pluss (Freedom Front Pluss)
- 党首：ピーテル・グルーネヴァルト（Pieter Groenewald）
- 設立年：１９９４年
- 議席数：10席（２０２４年５月）
フリーダムフロントプラス(FF PlusFreedom Front Plus ;アフリカーンス語: Vryheidsfront Plus, VF Plus)は、1994年にアフリカーナ―で(自由戦線として)結成された南アフリカの右翼政党です。ピーテル・グルーネヴァルト（Pieter Groenewald）(2016年１１月～現在)が率いています。
概説
FFは1994年3月1日、コンスタンド・ヴィルジョーン率いるアフリカーナー・コミュニティのメンバーによって設立されました。1994年の選挙では、FFは全国投票の2.2%(424,555票)を獲得し、国民議会で9議席を獲得し、9つの州議会で合計3.3%(639,643票)を獲得しましたが、1999年の選挙では、支持率は0.8%(127,217票)に低下し、国民議会では3議席しか獲得できなかった。2004年の総選挙直前の2003年、保守党、the Afrikaner Eenheidsbeweging と the Freedom Frontは合併し、モルダーが率いるFF Plussの名で、単一の組織として選挙に挑むことを決定した。その後、連邦同盟も加わりました。
MK (uMkhonto we Sizwe )
- 党首：ジェイコブ・ズマ（jacob zuma）
- 設立年：２０２３年12月
- 議席数：
uMkhonto weSizweは、南アフリカ共和国の政党です。党首は、ジェイコブ・ズマ元大統領です。2023年12月に設立された同党は、ズマが党首ということもあり、ダーバン（ズールー民族を中心）に既にかなりの支持があることが予想されています。
概説
uMkhonto weSizwe(英語: Spear of the Nation)は、略してMKと呼ばれ（MK党）、2023年12月に設立された南アフリカの左派ポピュリスト政党です。この党の名前は、アパルトヘイト時代のアフリカ民族会議(ANC)の準軍事組織であるウムコント・ウェ・シズウェ(略してMK)にちなんで名付けられました。しかし、ANCはこの名称の使用をめぐって法的措置を取ると脅しており、この結成は当初のMKの退役軍人から批判されています。
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